2012-03-04から1日間の記事一覧

近況アップデート

ただ私自身の個人的な感想をいえば、左派を含めた京都学派は確かにすごいのでしょうが、リアリティがない感じがします。『善の研究』の西田幾多郎の「純粋経験」(ベルクソンやウィリアム・ジェイムズからきている)は面白いと思います。けれども西田はその…

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ちなみに三木清がマルクス主義者になったのは、福本和夫の(ルカーチの『歴史と階級意識』に影響された)「福本イズム」の成功、大流行を見て、自分ならもっとうまくやれる、という野心を抱いてしまったからということですが、その福本和夫は三木清を(そし…

近況アップデート

どうして田邊元を高く評価したのかよく分かりませんが、恐らくハイデガーは西田幾多郎の存在やその思想のことは知らなかったと思います。田邊元から西田先生という人がいるという話くらいは聞いていたかもしれませんが、西田幾多郎の著作の欧米の言語への翻…

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ただまあ、こういうお話しをして読まれる方に興味があるかどうか分かりませんけれども、フーコーに限らず戦中、戦後のフランス哲学にハイデガーの影響は強烈、濃厚でしたが、それは多分にフランス人側の一方的な片想いだったという印象を受けます。ハイデガ…

お喋り

です。http://www.ustream.tv/recorded/20875351

solo

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フーコーについて簡単にいうと、意外なほどニーチェ、ハイデガーの影響が強いというのをどう考えればいいのか、ということが疑問です。例えば有名な「牧人権力」批判は、ニーチェの「畜群道徳」批判の繰り返しです。それから、晩年のフーコーは自分は『存在…

近況アップデート

いろいろ考えたいことや書きたいことがありますが、もちろん一度に全部書くことはできません。だから長い時間や日にちを掛けて書くしかないのですが、簡単にいえば、哲学のテキストは慎重に読んだほうがいいと思っています。専門でないのでよく知りませんが…

"Moonlight, Appasionata, Pathetique"

ベートーヴェン:ピアノソナタ 「月光」「悲愴」「熱情」他アーティスト: ホロヴィッツ(ウラディミール),ベートーヴェン出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル発売日: 2004/11/17メディア: CD クリック: 3回この商品を含むブログ …

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それから言い添えておけば、一般にフーコーの分析は緻密だと思われており、実際にそうなのですが、『知への意志』だけは例外です。別にそれがいい加減だというわけではありません。ただ、フーコー自身がそういっているように、彼は『知への意志』を挑発、「…

近況アップデート

中村さん、田口さん、「いいね!」をありがとうございます。私が悪い意味で「独創的」な読みと非難したのは、例えば、『こころ』の「K」がKing(天皇)だとか幸徳秋水だとかいう一部の批評家達の詮索です。それは妄想なのではないでしょうか。カフカの小説の…

solo

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倉数さんとお会いして別れを惜しみました。彼は大学への就職が決まり、新しい小説も早川書房から4月に出るそうです。早川からだから、SFですね。良かったと思います。倉数さんは私の『こころ』へのコメントが面白かったと言ってくれましたが、しかし、私が書…

"Horowitz Plays Chopin Vol.2"

プレイズ・ショパンIIアーティスト: ホロヴィッツ(ウラジミール),ショパン出版社/メーカー: BMGビクター発売日: 1991/06/21メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見るVol.3があるというのは知らなかった。1993年に出ていますから、現在入手不可能でしょ…

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おはようございます。今日は昨日に比べれば少し体調がましです。それでも食事を摂ったり、血圧を測定したり、降圧剤を飲むという気持ちにどうしてもなれないのは仕方がありません。もちろん本当に何も食べなければ死にますから、最低限のものは口に入れてい…

ショパン『葬送』

ウラディミール・ホロヴィッツ『ショパン:ピアノ・ソナタ第2番、シューマン:アラベスク、リスト〜ホロヴィッツ:ハンガリー狂詩曲第19番、ラフマニノフ:「音の絵画」より作品33の2、作品39の5』を聴いています。 CBSでの、1962年4-5月の録音ですが、ホロ…

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入浴してすっきりしました。明日、人に会います。午前中、大学生君が、芸音をやめるという話をうちの母親(先生)にするためにやってきます。午後、倉数さんと船橋で会います。だから、風呂に入ることができてよかったと思います。個人的な感想ですが、漱石…

近況アップデート

『こころ』について少し補足しておこうと思います。「先生」が死ぬのは明治の精神に殉死するというのが理由ですが、それだけではないと思います。語り手の「私」という青年が妙に「先生」に接近し関わってきます。「先生」は単に奥さんと孤独に生きているだ…