2012-06-29から1日間の記事一覧

計算可能性

今日の放送で述べた考え方を一言で要約すれば、「個人についても社会についても、快楽と苦痛を完全に合理的に計算し予期することはできない、そこには限界がある」ということで、当たり前だと思われるかもしれないが、昔も今もそう思う人々が非常に多いので…

読書, to read, to read and to read!

川喜田喜美子・高山龍三編著『川喜田二郎の仕事と自画像:野外科学・KJ法・移動大学』(ミネルヴァ書房)。KJ法は常に上手くいくものではなく、フィールドワークの纏めなど一定の条件において成功し得るものである。『丸山眞男集:第1巻(1936-1940年)』(…

山中貞雄『人情紙風船』

首相官邸前に行こうかとちょっと誘惑に駆られたが、体力も金銭もないという残念な現実である。生徒が月謝を払うのは日曜日だし、株式を売却してもお金が入るのは4日後である。ふと山中貞雄『人情紙風船』という戦前の優れた映画を思い出したが、貧困を描いた…

補足

世界史を吟味すれば、古代世界において、ローマ帝国はフン族などの蛮族の侵入に悩まされ、中国の帝国は夷狄と緊張関係にあった。ドゥルーズ=ガタリのいう純粋な「戦争機械」とか「遊牧民」などを具体的に歴史のなかに探せば、そういうものしかないが、近代…

補足

読書人の多くはそう思わないが、「戦争機械」によって「国家装置」を攻撃し解体するというドゥルーズ=ガタリの『千のプラトー』のほうが9条よりも遥かに現実的だが、問題は近代世界には国家から自立した「軍」などないということで(サパティスタは例外かも…

倫理・道徳ではない平和主義

私の考えでは、ソヴィエト連邦、革命ロシアが理想主義的な社会実験であったというだけではなく、戦後の日本、9条を含む日本国憲法を持つ「日本国」もそうである。というのは、日本を占領したアメリカ人のごく一部の理想主義者達が、自国の憲法にすら書き込め…

補足

さて、補足だが、トロツキーの思想と実践において問題なのは、ロシア革命や永久革命(永続革命)論というよりも、赤軍の創設である。戦後の日本の歴史的・社会的現実でも、日本国憲法が制定される際、9条の戦争放棄に反対で、人民軍を創るべきだと主張した左…

セクシュアリティと資本主義

硝子たんさんはトランスジェンダーであるばかりでなく発達障害でもあるそうだが、そうすると、彼女が望むように新自由主義政策、ありとあらゆる規制の緩和・撤廃を実現したら、彼女自身が淘汰されてしまう可能性が高い。そして淘汰されるのは彼女だけではな…