大西順子の憂鬱

大西順子というジャズピアニストがいる。7年ほどシーンから遠ざかっていたが、最近復活した。彼女が、今朝からTwitterで以下のように書いている。

http://twitter.com/junkoonishi/status/26987458362

それにしても、こう批判ばかりされたらもうナニも作りたくなくなる。しかも明らかに見当違いの。ってか批判する人達にもサンプル盤ただで渡す必要あるのか。どうしても気に入らないなら「すみません、今回は書きません」とかそういうの、ないの?

http://twitter.com/junkoonishi/status/26987960099

J.ByardをB級扱いした記事書いた人いたけど、本物を間近で見たことないんだろうなあ。指が速く動いたらピアノうまい、ぐらいの感覚しかないんだろうなあ。そんな人がプロ(?)と称して批評書いて。。恥ずかしくないのか。

http://twitter.com/junkoonishi/status/27000863076

批評家じゃなくて批判家という職種ないの?

http://twitter.com/junkoonishi/status/27007326032

まあね。ただこんな奴らにサンプルが出回るのが我満ならん。あれだってタダじゃない。それならTSUTAYAで借りてる子たちにあげたいよ。RT @jujuinoueエネルギッシュな人生を送れないし知りもしない人種の批判の言葉に耳を貸すなんて。RT @junko作りたくなくなる。

http://twitter.com/junkoonishi/status/27014527490

今朝からの怒りは冷めましたがもう一つだけ。どんな駄作にもそれ相応の苦労がある。レビュワーさんはそれを受け止めた上で何だかんだ書くのが仕事だと思ってるけど「作品が長い、これを聞かせられるこっちの身にもなってみろ」、というキレ方するのなら、その職業を辞めて頂きたい。

「J.ByardをB級扱いした記事」とは、多分これではないか、と思う。
http://com-post.jp/index.php?itemid=489

『ジャズ・ライフ』のインタビューで彼女はジャッキー・バイアードが好きだと言うようなことを語っていたが、それを読んで腑に落ちたことがある。バイアードは実に器用でなんでも出来てしまうが、彼ならではの個性というと私などはいささか首を傾げてしまう。いったい彼女はバイアードのどこに惹かれたのだろう。テクニックはあっても、個性が借り物みたいに聴こえてしまうのはバイアード譲りなんじゃなかろうか。

これもそうかもしれない。
http://com-post.jp/index.php?itemid=490

私は、後藤さん(id:eaglegoto)の書くものは好きだしcom-postのような試みも支持しているが、大西さんの怒りもよく分かる気がするのである。
私は、批評家になるよりは、クリエイターになりたい。以前、三流の表現者を目指すより一流の聴き手を目指すべきではないかと言われたこともあるが、私は拒絶した。一流にはなれなくても、表現者、創造者の立場にいたいしその立場でものを考えたいと思ってきた。だから、力作『バロック』をぼろくそに言われて怒る大西さんの気持ちも分かるのである。自分が貶されるならまだしも、ジャッキー・バイアードまで貶されるとは…という気持ちもあったに違いない。