パゾリーニ

さっきのエントリーで、パゾリーニの『アッカトーネ』にプレカリアート芸術の端緒を見る、みたいなことを書いたけれども、パゾリーニという人はその作品総体がプレカリアート的だと思う。つまり、都市の貧困な若者の生態を、俗語なり方言をふんだんに使用して描くというスタイルがプレカリアート的だといえるのではないか。

私は、大学院生の頃、渋谷で催されたパゾリーニ映画祭に行って、彼の全作品を観たけれども、どれも面白く問題提起的なものだと思った。自分としては初期のもの、特に処女作『アッカトーネ』に惹かれる。