近況アップデート

68年までのホロヴィッツはパーフェクトであった、といいましたが、本当はそうではありません。ホロヴィッツの評伝(彼はこれが出版されてしまうことを非常に嫌がっていました)などに書いてありますが、1965年の「歴史的復帰」以降のカーネギー・ホールでのライヴ盤についてですが、実は大きなミスタッチなども沢山あったのです。でもスタジオで修正、編集して消してしまいました。それから、私はホロヴィッツが死んだときに出た『追悼盤──ホロヴィッツ讃──'65 '66 '68ライヴより』で持っていますが、もともとは『ホロヴィッツ・オン・TV』に入っていましたけれども、ホロヴィッツ自作の「ビゼーカルメンの主題による変奏曲」も、RCAの『ホロヴィッツ・アンコール』に入っている若い頃の演奏のほうがあらゆる意味で遥かにいいと思います。