近況アップデート

多分全ての哲学を通じて一番難解なのは(1) ドイツ観念論フィヒテシェリング)、(2) 京都学派(西田幾多郎や田邊元)、(3) フランス現代思想ドゥルーズ)だと思います。相互に影響関係もあります。西田幾多郎フィヒテの「事行」という概念から強く影響されました。ドゥルーズの『差異と反復』はシェリングから強く影響されています(ヘーゲルシェリング批判「闇夜のなかの黒い牛」を逆手に取ってシェリングを肯定しています)。最後に書いた『内在、一つの生…』は晩年のフィヒテの立場です。

けれども難解だからすごいというようなものでもないと思います。シェリングは、世界創造以前の神の暗い意欲とか苦悩を語るわけですが、読んでいてどうしてシェリングにそのような人智を超えたことが分かってしまうのか、読者の私にはさっぱり理解できないというか、理解したくありません。もちろんそのようなシェリングが素晴らしいのだという知識的な人々も沢山いるわけですが、私個人は合理的に理解できないものは支持したくありません。それは別にハイデガードゥルーズであっても同じです。