書き掛けのメール

ナマケモノ倶楽部の皆さん、こんばんは!
地域通貨研究所です(^^)/

今日は、図書館で借りてきて、2冊本を読みました。関根友彦『経済学の方向転換 広義の経済学事始』(東信堂)と廣田裕之『地域通貨入門 持続可能な社会を目指して』(アルテ)です。エコロジカルで持続可能な社会を目指す地域主義(ローカリズム)の潮流が、かなり前からあることが分かりました。廣田さんの本からは、海外の地域通貨運動の現状などが分かりました。

今日、Twitterで、「地域通貨の取引を活性化させようと足掻いてみるが、うまくいかない。どうしてだろう?」と呟いたら、見知らぬ人から、「人々が利用するメリットを感じないからでござる」と応答がありました。なるほどと思ったのですが、人はメリットを感じなければやらないものなんでしょうか? そこがちょっと疑問でした。例えば、Twittermixiに書き込む、このMLに投稿する…。別に利益を求めての行動ではないですよね?

Free & Shareと図書館文化

イマニュエル・ウォーラーステインは、『脱商品化の時代』という本で、株式会社を中心とする資本主義経済が、徐々に、例えば大学や病院のような公共的な組織中心の経済に移行していくだろう、という意味のことを言いました。現在進行しているのはむしろ逆の過程で、すが秀実さんなどの『ネオリベ化する公共圏』にあるように、大学などの公共圏も資本主義化、私企業化されているということかもしれませんが、長期的にみれば、ウォーラーステインのいうような、公共圏中心の非営利的な経済というのもあり得るのかもしれないな、とも思うんです。

ネオリベ化する公共圏

ネオリベ化する公共圏

私の長年の夢は、社会全体が「公立図書館」のようなものになること、つまりFree & Shareが全面化するような社会になることなんです。私企業、株式会社中心の経済から、公共的、非営利的な組織中心の経済への転換ですね。まあ、これは夢でしかないのですが。

ところで、地方自治体によっては図書館がそもそもない市というのもあります。図書館があっても、本がどれくらいあるかとか、漫画も貸し出しているかどうか、視聴覚資料(CD、ビデオ、DVDなど)はどうかなどは地域によって異なります。

また、インターネット上には「青空文庫」というのがありますが、音楽や映画なども、著作権が切れたものや放棄したものについてはインターネットで共有できるようにしたほうがいいと思うんです。
自分がジャズの歴史を系統立てて勉強しようとして思い知ったのですが、CDを買うのに莫大なお金が掛かるのですね。それで、私は、結局2年ほども肉体労働をして返済することになりました。しかし、ジャズの歴史が無償で学べるなら、そんな苦労は必要なかったろうに、と思うんです。

と同時に、アーティスト、作家や音楽家の生活をどうするかという問題も考える必要があります。或いは、出版社やCDレーベルなどのことも考える必要があります。Twitterで、作家だという人が、自分の作品は図書館で借りないで買って欲しい、と訴えているのを読みました。また、Amazonが送料無料にしてから、本やCDなどを出版社から直接買う人が激減したそうです。読者が直接、買ってくれるほうが出版社などにとっては得ですから、これは望ましくない変化ということになります。まあ、バランスを取ることだと思いますが。みんながみんな、図書館でしか本を買わないなら、出版社は成り立たないでしょう。

話は飛びますが、恋愛とか結婚などの制度や概念の問い直しにも賛成です。多様な関係性、緩やかな繋がりも含めた様々なありようが可能なはずです。血縁という意味での家族とは異なる親密圏というものも、あり得るし、あっていい、と思います。

地域通貨「的」価値観、主観性というのは、Free & Shareに親和的だと思います。買う、消費する、私的所有する、から、利用する、共有(共同占有)する、借りるといったありようへの変化です。それが私の言う図書館文化ということですが。

Johnny Hodges, Earl "Fatha" Hines, Stride Right

ストライド・ライト(紙ジャケット仕様)

ストライド・ライト(紙ジャケット仕様)

The Benny Carter Quartet, Swingin' The '20s

スウィンギン・ザ・トゥエンティーズ+3

スウィンギン・ザ・トゥエンティーズ+3

The Benny Carter Quartet, Swingin' The '20s.
Benny Carter(as, tp)
Earl "Fatha" Hines(p)
Leroy Vinnegar(b)
Shelly Manne(ds)

お宝動画

Charlie Parker and Coleman Hawkins, Lester Young, et al 1950) - 1 of 2
http://www.youtube.com/watch?v=mZ5eGEest0g
Bird, Bean, and Prez, et al (1950) - 2 of 2
http://www.youtube.com/watch?v=LCV_wB9c8zw
Confirmation(矢野沙織(as)、宮川純(org))
http://www.youtube.com/watch?v=XrUI3-Otbu8

コミュニティについて

明日のイベントの時間、ちょうど芸音音楽アカデミーで仕事が入ってまして、残念ながら参れません。盛会を祈ります。

コミュニティについてということですが、私のUstreamを視聴してくださっている方々から、これは擬似コミュニティじゃない、ネット上だけれども、ささやかだけれども、立派なコミュニティだ、と意見をいただきました。まあ、毎晩顔を合わせるわけですからね、コミュニティと言えるかもしれない。

もう一つ、コミュニティについて考えたのは、ゲイコミュニティです。私は、大学生の頃、動くゲイとレズビアンの会(OCCUR)に入っていて、精神病が悪化して辞めたのですが(そんなことの繰り返しです)、そこでも、例えば新宿二丁目はコミュニティと言えるか? というような議論がなされていたのでした。アメリカのサンフランシスコなどの場合、性だけではなくて、政治・経済・文化全部込みで「コミュニティ」なのに対し、日本の新宿二丁目が世界最大のゲイタウンだと言っても、それとは違うよねみたいな話をしていました。

前も書いたけれども、コミュニティ、共同体が崩壊したとかいう話をよく聞くのですが、共同体が壊れたなら(或いはまだないなら)また作ればいい、と思うのです。そんな簡単にはいかないかもしれませんが。

ナマケモノ倶楽部もコミュニティでしょうし、だめ連もそうだったと思うのです。或いは他にも、コミュニティの例を探してくるのは容易でしょう。少しずつ地道に人間関係を構築していくしかないのでしょう。

ところで、話は飛びますが今気になっていることを書きます。
菅直人内閣に不満は沢山あるのですが、3つだけ挙げると、「TPP」「消費税」「沖縄」です。今日も、新橋で「沖縄を踏みにじるな!」というデモが企画されたものの弾圧され、2人逮捕されたようです。Twitterで「domannakademo」で検索していただけると詳細が分かるかと思いますが、果たして日本は民主主義の国なのか? と疑わざるを得ないような状況です。そういうことにも、関心を持っていきたいと思いました。私は今日、体調が良くなく、一日寝ていたので、デモにも参加できず申し訳なかったけれども。

古いもの、なくなってしまったものに興味がある…

mixiの関本洋司さんのプロフィールページからリンクを辿ったのですが、「地域通貨族」も「9LOVE」もホームページが消滅していますね。もう何年も前の運動だから、無理もないか。

私は、以前自分が参加していた「テロリストは誰?九条の会」が解散していたと聞いて、落ち込んでいたのですが、ナマケモノ倶楽部に参加したのだから9LOVEに入ればいいかな〜とか思っていたところでした。

まあ、9LOVEのウェブサイトがなくなっても、ナマクラ会員は9条を守ろうという気持ちは共有できるのではないかな、と思っているんですけれどもね。

さっきのメールで、「TPP」「消費税」「沖縄」に興味があると書いたけれども、長期的にみれば、憲法のことも考えないといけない。その過程で、9条(日本国憲法)と日米安全保障条約のいずれが優先するか、という議論も、避けて通れないように思います。まだ読んでないのですが、辻さんが勧めてくださった、ビル・トッテンさんも、対米追従に反対のようですが、本当に対米追従を辞めても大丈夫なのか、ということについても、みんなで考える必要があるように思います。

それと、経済のことについて一言だけ。今の日本社会は、深刻なデフレ不況であると言われています。それに対して、リフレ派とか構造改革派とかいう経済学者が論壇を支配していますが、要するに、日本をまた「経済成長」「経済発展」させようという点では一致しているように思えます。消費が冷え込んでいるなら、それを活発にすればいい、という考えです。

でも、ナマケモノ倶楽部やスローの思想は、アメリカ型の消費社会そのものに異を唱える「スロー快楽主義」なのではないでしょうか。水谷さんが、買いたいものがないんだ、と書いておられたけれども、その気持ちは分かります。経済が下降、縮小していく社会のありようを、悪いもの、自然や標準から外れたものと看做すのではなく、受け入れるべきものと捉えることはできないでしょうか。不要なもの、欲しいと思わないものは買わないということが悪いとは思えません。

皆さんのご意見もうかがいたいですね。