読書する日々

僕には何らの希望も積極的構想も、また、行動意欲もありはしない。その意味でニヒリストと呼んでいただいて全く構わないが、そういうわけだから、とりあえず自分がやりたいのは地域の図書館で時論を中心に500冊くらい読むということである。そういう時事関係、時事問題関連の著書は玉石混交、というか、はっきりいえば「石」が多いようなものだろうが、それらをあれこれチェックすることでよりよく「現在」を理解しようとしてみたい。そんな下らないものを「理解」などしてどうなるのか?、といえば別にどうにもならないかもしれない。

白井聡氏の『永続敗戦論』が売れていて、紀伊国屋かどっかの書店の「日本の政治」というカテゴリーのランキングで2位だか3位だかの好位置に就けているそうだが、それは喜ばしいが、白井氏によると、トップスリーのほかの2冊は「安倍総理ばんざい」みたいな本で、いまの日本の状況を如実に反映しているという。まあでも、そういうことをいうならば、政治関係の著書に限らず、ベストセラーになっているのはろくでもないものが多いではないか。自己啓発系とかタレント本とか。そういう意味ならば、日本人、日本国民とか読書人階層の堕落(?)を歎いたり非難しても全く致し方がないと思うのである。

そういうわけで野口悠紀雄『金融緩和で日本は破綻する』(ダイアモンド社)、松尾匡『不況は人災です! みんなで元気になる経済学・入門』(筑摩書房)という方向性が異質の本を2冊読んでみた。これだけでなく読むべきものを大量に見付けてチェックしている。こういう時論だけでなく、経済なら経済に関する原理的なものや歴史も勉強しなければならない。40の手習いとはこのことであろう。だが、暇だからどうせいいのだ。

金融緩和で日本は破綻する

金融緩和で日本は破綻する

不況は人災です! みんなで元気になる経済学・入門(双書Zero)

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