Konvention

ウィトゲンシュタインの問題はKonventionでしたが、翻訳者が日本語にしなかったのはどうしてなのかよく分かりません。Konventionとは、(1) しきたり、因習、(2) 協約、協定のことですが、「規約」のようなことです。

彼が考えたのは色同士の諸性質の関係、例えば「赤」と「青」の関係と、文法的なKonventionです。けれどもp.54の議論は錯綜しています。
私はKonventionがまさしく排除したことを語りうるのだ、とウィトゲンシュタインはいいますが、それが多分、「ある色はもう一つの色よりも三度高い」というようなことなのでしょう。ですが、このことに関する彼の意見はよく分からないので、当該箇所をお読みいただくよりほかありません。