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中年だからあれこれ考えます。一つは、大学で哲学を専攻したのが妥当だったかどうかです。自分では向いていなかったと思います。二つ目は、音楽に貪欲である必要があっただろうかということです。私はロック以降のポピュラー音楽に興味がないので、クラシック、現代音楽、ジャズということになりますが、その範囲でさえ欲張り過ぎたと感じます。本質的に重要な音楽は少ないと思います。もしこれまで聴いてきたあらゆる音楽から一枚選べといわれたら、ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、ヨーヨー・マ(チェロ)、ダニエル・フィリップス(ヴァイオリン)、キム・カシュカシアン(ヴィオラ)による『ショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲第15番変ホ短調 作品144、グバイドゥーリナ:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ「リジョイス」』を挙げます。現在入手可能かどうか知りませんが。

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏

哲学思想についても本当に重要な著作はそう多くないと思います。私が賛否や好悪を別にして普遍的な価値があるだろうと思うのは、例えばニーチェです。ニーチェの本のなかでも『この人を見よ』だけがあればいいような気がします。イギリス経験論は好きですが、自分の個人的な趣味だし、それにバークリー僧正のことをよく知りません。