警察きたる

警察官多数がずっと来ていたので、Ustreamもできなかった。別にそれは構わない。しかし、私は単に腹立たしいし情けない。これは私個人が自分の思想信条とか政治的意見として警察が好きかどうか、などということではない。恥ずかしいしとにかく情けなくひたすら悲しい。

私が1Fでの調べものを終えて20:00頃2Fに上がると、既に母親は完全に酔っ払っていた。僅か焼酎一杯しか飲んでいないのに、もう完全にどうにもならず駄目で、そこからはひたすら独演会である。ずっと喋り通し、喚き通しである。話を聞くと本当にしょうもない些細なことだ。夕食を作ったのに父親の態度が悪いというのだ。それで泣き喚いて父親を罵り続け、堪えかねた父親がちょっと手を出した。手を出したといっても、私は見ていたが、殴ったわけでもなく軽くはたいた程度である。すると母親は警察に通報するといって電話に手を掛けた。が、父親と私が止めた。

しかし、110番してしまっていて逆探知されたのか、それとも余りに大声で喧嘩が続いているので不審に思った隣人が通報したのかは分からないが、警察のほうから、どうしましたか、と電話が掛かってきた。私が電話に出て事情を説明すると、警察は警察官を向かわせますと。で、警察官数名が来た。最初は男女二人組だったが、警察官の数が増え、一番多いときで4人か5人くらいいたと記憶する。そのうち何人かは、別の事件だかトラブルの通報があって帰っていき、最後まで残っていたのは確か3人だった。

警察官が来ても母親の独演会は止まらない。警察の人が、私達の話を聞いてください、と遮ろうと、私が人の話を聞きなさいと制止しても、全く言うことを聞かず一方的に自分の話、自分の主張だけを延々3時間以上喋り続けた。

私が考えるのは、警察は権力だとかなんだとかいう建前ではなく、警察の仕事は犯罪捜査なのに、それを理解しない母親が延々と自分の苦労話、愚痴、被害妄想(父親に殺されるなど)、人生相談(金がないとか)等を一方的に喋り続けて止まらないというのは単に恥ずかしいということだ。我々家族も困るが、警察もひたすら困惑していた。若い警官が、母親に見えないよう、知られないように、私に「酒乱?」とメモを見せてきたので、私は頷いた。

Kさんという比較的年配の警察官と話し合ったのだが、ほんの少量の酒で感情の抑制ができないなら精神的な治療が必要ではないかと言われた。精神科とか、保健所で必ず相談するようにと言われた。そうすると応答したが、私は情けなかった。家族に精神病とか死にたくて堪らないというような人は私一人で十分過ぎると思うのに、父親も母親も、老人性うつ病だか酒乱だか知らないが、早く死にたいとか今日死ぬとか強情に言い張って警察官を困らせている。これは一体なんなんだ。繰り返すが、私が個人的に警察が好きか嫌いかというような問題ではない。しょうもない家族の話で警察を呼び、何時間も一方的に人生相談、愚痴をまくし立てて止まらないとは、一体警察を何だと思っているのか。警察は犯罪や事件の捜査が主要な仕事であり、酒飲みの老人のお守りが仕事ではない。私は恥ずかしいし、情けないし、腹が立つ。

今も、ようやく母親を寝かしつけたと思ったら、2Fの父親から母親が外に出て行ったから様子を見てくれと言われて追い掛けていったら、母親が、菓子の包みを持って、交番までお礼に行くなどというから、あなたは一体、自分がどれだけ迷惑なことをしたのか分かっているのか、警察を何だと思っているんだ、と厳しく叱責して家へと追い返したところだ。繰り返すが、私は本当に、ただひたすら情けない。どこまで馬鹿なことをやれば気が済むのか。