小林秀雄『一ツの脳髄』

小林秀雄『Xへの手紙・私小説論』(新潮文庫)、p9。

腫物が脳に出来る病気があるそうだ。自分のにもそんなものが何処かに出来かかっているのではないかしら──。痛いのはいいとして頭の中が痒くなっては堪らないと思った。

Xへの手紙・私小説論 (新潮文庫)

Xへの手紙・私小説論 (新潮文庫)