禅ヒッピー

ビート・ジェネレーション(http://bit.ly/fUqY1h)の代表的な作家であるジャック・ケルアックの小説が、『禅ヒッピー』という邦題で出版されたことがある。実際、よりアナーキーウィリアム・バロウズを除くビートニクはみんな、仏教、特に禅に惹かれていたのだ。尤も後にケルアックは、自分のことを、カトリック神秘主義者だなどと韜晦することになるのだが。
ビート・ジェネレーションにおいて重要なのは、打ちのめされたという意味と、至福のという意味が重ね描きされていること。至福、beatitude。
と或る新興宗教の指導者が、ヨーガが宗教宗派の枠を超えて全世界的に伝播したのは、思想(信仰)内容に関わらず身体動作で効果を得る技法だったからだと解説していたが、それは或る程度、禅にも言えるのではないか。日本語、中国語、サンスクリット語等ができなくても、座禅して瞑想する身体的実践ならアメリカ人にもできる。そういうわけでアメリカでも禅が広まり、「禅ヒッピー」のような存在が生まれていたのではないか?
ふとそういうことを考えた。