Lou Donaldson, The Time Is Right

ザ・タイム・イズ・ライト

ザ・タイム・イズ・ライト

The Time Is Right

The Time Is Right

Miles Davis, Decoy

デコイ

デコイ

呟き

自分が精神科医が嫌いでも、彼らのお世話にならずに済ますことはもう出来ぬ。もう薬物中毒、パキシル中毒になってしまっているからである。そういう理由で精神病院と縁が切れぬのは不本意である。不本意であるが致し方がない。一人の患者として、狂人として、大人しく治療を受け続けるよりほかないのである。確かに私は患者である。狂人である。それは認めよう。しかしだからといって、医者の奴隷のようになって生きていかねばならぬのか? 明日も病院に行かねばならぬが正直気が重い。十年通い続けても何も変わらなかった。変わる気がそもそもないのだ、自分。だらだらした無為な生を改めるつもりが一切ない。だから医者の説得も無意味であり、幾ら働けと言われても拒む。診察にも意味がない。意味がないと思いながら通い続けねばならぬ。これはジレンマだ、だがどうしようもないのだ。私は自分自身に関しては明晰に認識できる気がする。自分のことは或る程度、よく分かっていると思う。しかしその自分をどうすることも出来ぬ。駄目な自分を変えられぬ。それが歯痒くもあるが、やはり致し方がない。どうしようもない。深い諦念と絶望。……

ファウスト

以下引用。「なんてことだ。哲学をやった、法学も医学もやった。おまけに神学なんぞも究めようとした。しゃかりきになってやってきた。ところがどうだ。いぜんとしてこのとおりの哀れなバカときている。ちっとも利口になっちゃあいない。おもえば修士だの博士だのと称して、もうかれこれ十年来、学生どもの鼻づらを縦よこ十文字にひきまわしてきた──。あげくのはてにわかったのは、要するに何ひとつ知ることはできないってこと。それを思うと、いてもたってもいられない。」(ゲーテファウスト 第一部』(池内紀訳、集英社)p25

たのしいRuby

たのしいRuby 第3版

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