雑感

先程どこまで書いたかすっかり忘れたが、もとより小説でも随筆でも論文でもなし、ただ単なるブログだし、細かいことは気にしなくてもよろしかろう。サラ・ヴォーンカーメン・マクレエを聴いたところまでは書いたが、それからMonday満ちる『Selections '97-00』を聴いた。それも結構面白くて二度三度繰り返し聴いていた。それを聴きながら、倉庫から出してきた魔夜峰央パタリロ!』(花とゆめCOMICS)を3時間掛けて読み返していた。目的は「殿下がやると酷豚だ」、「風の谷のハナシカ」を探すためだったが、前者は9巻の49ページ、後者は22巻の42−3ページに出てくる。別に世の中で役に立つことではないが、30年前の読書でも細かく何でも憶えているということだけが私の唯一の取り得である。その前にまたしても「放射脳」というか、まさに宮崎駿監督の発言をsavechildとかいうサイトが紹介していたのをシェアしてボロクソに叩いた。福島県は全域避難が必要だと思うという宮崎の意見だが、アニメだけ作ってろというか、「引退」すべきはアニメ制作ではなくその下らない「社会的発言」だ。もとより表現者とか芸術家(?)の社会的発言や政治的発言になど全く何も期待すべきではないのは申し上げるまでもない当たり前の常識だが、これは特にひどい。宮崎は何か調べたうえで根拠ある発言をしているのだろうか? 根拠があるかどうかはともかく、福島県全域避難なんて方針を首相や政府が採用したらどうなると思ってるのか? どうせ後先のことは何も考えてないのだろうが、それを意図的に拡散する「放射能」、狂人集団はとんでもない。絶対に駆逐し絶滅させるべきだ。弾圧し滅ぼすべきである。それは私の確信である。

その流れであれこれと申し上げたが、何を申し上げたっけな。まず昨日の夜7時台のNHKニュースが宮崎駿引退会見を取り上げたのでそれに言及した。3.11以降の今日の日本の状況と『風の谷のナウシカ』を比べたことをバカじゃないかと否定した。それからそういう(トンデモという意味での)アニメ的、漫画的想像力をボロクソに貶した。『はだしのゲン』で反戦、漫画ではないが『蟹工船』で反貧困などを滅茶苦茶に罵倒しておいた。当たり前だが現実は、現在の現実も過去の歴史も虚構作品とは位相が違うのである。そういうことが分からなければ、そういう古臭いものを幾ら口先だけで馬鹿にしていようとかつての自称「革命戦士」様たちとなんら変わらないよ。

これがキチガイイカレポンチ野郎どものサイトである。→http://savechild.net/

こんなものは断乎否定すべきだが、だがしかし日付は2011年6月20日である。2年以上前の発言を今更シェアして、2013年9月7日の現在もそういう認識であるとか、状況もそうだというのか?→【動画】宮崎駿氏から首相へのメッセージ「福島県は全県避難しなければ駄目な状態になっている思います。」http://savechild.net/archives/3305.html

宮崎駿の発言が2年以上前のものだとすれば、それを今更シェアする行為そのものが作為的というか、問題含みだと感じなければならない。宮崎監督は現在も上述の主張を維持しているのか?

──ついつい脱線が長くなったが、それはともあれ、てらおストアで買い物をした。購入したのは、千葉県産コシヒカリの新米5キログラムで1498円。北海道バニラバー(アイスクリームは全品半額だったが、これはすると150円くらいかな)。それから肉や魚を少々。安売りの玉子2パック。以上である。行き帰りにハンク・ジョーンズのトリオ演奏『スターダスト』を聴くが、CD-Rなのでところどころ音が切れて不快である。それからミルト・ジャクソンの『プレンティ・プレンティ・ソウル』を少々。

帰宅して倉庫からまたあれこれ本を出したが、とりあえず今眺めようと思って開いているのは、赤い函に入っている新潮社の日本文學全集の第31巻、『堀辰雄集』。勿論宮崎監督の最後の映画『風立ちぬ』の関連だが、その題名はポール・ヴァレリーの"Le vent se leve, il faut tenter de vivre."(leveのlの後のeにはアクサン・グラーヴが付いている)から来ているが、堀はそれを「風立ちぬ、いざ生きめやも。」と訳している。だが吉田精一の注解によればこうである。

堀辰雄は、この句を文中で「風立ちぬ、いざ生きめやも」と訳している。しかし「生きめやも」は「生きることができようか、できない」という反語の意味になるので、正確にいえば文法的に間違いといえる。意味は「風が立った、生きようとつとめねばならぬ」というくらいのこと。》(495ページ)

まあそれはいいのだが、他に今手元に置いているのは、いとうせいこう『ワールズ・エンド・ガーデン』(新潮社)とCharles M. Schulz "Snoopy's Love Story" (Tsuru Comis)である。これから少し休んで(またしてもハンク・ジョーンズを聴いている)、午後4時からレッスンである。