マニアック #4

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 マニアック #4
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アイロニーについて

はろはろ〜。お元気ですか?
メルマガを発行しなきゃいけない時間帯になりましたが、内容を何も考えてません(笑)。
困りましたね。

とりあえず……そうですね。『ジェリコの戦い』。
コールマン・ホーキンスの1962年のヴィレッジ・ゲイトでのライヴで有名です。
この曲の背景は存じ上げませんが、晩年のホークの力強いブロウが心に染みます。

このCDには、ソニー・ロリンズの演奏で有名な『モリタート』、「マック・ザ・ナイフ」も
入っています。元々ブレヒト原作の音楽劇の曲だったと思います。
エラ・フィッツジェラルドの歌唱でも有名ですね(『エラ・イン・ベルリン』)。

有料メルマガも、いまだ購読者は0人ですが(笑)、これまで「反動の論理」、
それから「心のステータス」について書いてきたのでした。暇人だね。
今日はどうしましょうか。

そういや、1998年、ぼくが22歳の時の小説を入力してブログとかにアップしました。
また、Facebookであれこれ考察しましたが、纏めるのはしんどいね。
自分の意見はありましてもね。それをどう言い表せばいいのかよく分からないね。
結構不器用な人間でしてね。メールマガジン、締め切りが定まっているのはいいんだけどね。

じゃあさ。反動の論理、心……といった、「ない」もの、または、有無が不明なものに
ついて書いてきたからさ。今日はアイロニーということにしましょうか。
アイロニーというのは、語源については詳しく存じ上げませんが、皮肉とか反語と訳されます。

「ない」もの、または、「あるのかないのか分からない」ものといった流れで
これを取り上げるのは、言葉のうえだけの存在だからです。
それは何か形があるものではなく、パフォーマンス、行為ですよね。
つまり、一回きりで消えてなくなるようなもの。

事物ではなく、言葉で構成されるものは全部そうではないか、と言われるかもしれませんが、
例えば、概念的な建築としての哲学とは違っているでしょう。また、文芸にしても、
アイロニカルな表現が重要な役割を果たす作品があるとしても……。どうですか?

ぼくはここでは、アイロニーを、長々と論証するのではなく、一言で済ませる技術、と
考えてみたいと思います。例を挙げてみましょう。ローマ帝国の提督ピラトの
「真理とは何か?」という発言です。

彼がそういうふうに言ったのは、イエス・キリストの処刑に際してですが、
ユダヤ人内部の争いの結果、イエスを処刑する破目になったことに、皮肉な気持ちに
なっていた、ということでしょうね。そこから、あんたがたが言う「真理」ってのは
一体何だよ、という疑問になったし、もっといえば、それは欺瞞なのだ、という含み
だったでしょう。

それについて、「あるのかないのか分からない」ステータスだと申し上げたのは、
言葉の中で存続するだけの次元だと思うからです。
ピラトからそういう鋭いことを言われて、良心があるユダヤ人だったら、
きっと心が痛んだでしょう。ですが、それはそれだけのことです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジンの登録・解除

以下からお願いいたします。
http://www.mag2.com/m/0001582926.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
マニアック
編集:攝津正
tadashi_settsu@yahoo.co.jp
http://www.geocities.jp/tadashi_settsu/