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テレビ朝日三宅久之大竹まこと鳩山由紀夫を訪ねたインタヴューを見て、ちょっと考えてしまいました。田口さんが官僚が悪であるというのが疑問でしたが、私も彼のように考えるようになりました。

鳩山さんは沖縄のアメリカ軍基地を移設しようとしましたが、外務省、防衛省の官僚が抵抗、意地悪をしたそうです。具体的にいえば、機密のはずの情報をすぐにマスコミにリークしてしまうとか、アメリカ政府に日本の民主党政権のいうことを聞かないように要請するなどです。そういうことではうまくいくものもうまくいかないのは当然だと思いました。

鳩山さんは野田佳彦について、もし政治生命を賭けるというのなら、消費税増税のために賭けるのではなく、人々の命を守ることのほうに賭けてもらいたいといいましたが、それには私も同感です。

それから朝日新聞朝刊の11面、沢村瓦さんという方の「声、ロンドンから」、「ユダヤ系学校銃撃事件:宗教でなく社会が生んだテロ」という文章を読み、やはり考え込んでしまいました。

こういう書き出しです。「子供が犠牲になる凄惨な事件や事故が欧州で相次ぎ、世相を重苦しくしている。とりわけ3月に仏トゥールーズユダヤ系学校で起きた銃撃事件は、男が逃げる女児の髪をつかんで頭を撃ち抜くという身の毛もよだつ犯行だった。」

沢村さんの意見は、そういうテロリズムにはイスラム教、ユダヤ教といった宗教は関係がないということでしたが、私もそう思います。

組織に属さない「一匹狼」「セルフスターター」が増えているそうですが、深刻だと感じます。

英国の元ネオナチ活動家マシュー・コリンズさん(40)の「(突然変異のように出現した狂信者ではなく)いや違う。私たちの社会の申し子だ」という意見が紹介されていますが、コリンズさんの話から想像すべきは、極右から左翼になった雨宮処凛でしょう。

「社会が人びとの手の届かない遠い存在となり、人びとが自らの非力に打ちのめされる時代、コンスピラシーセオリー(陰謀論)は忍び寄る。」という沢村さんの指摘はその通りなのではないでしょうか。

「政治の閉塞、経済の停滞、終わりのない原発危機。日本もまた陰謀論がはびこる原因には事欠かない。反面、丁寧な議論を省いた単純明快な主張に人気が集まる。欧州の負の部分とだんだん似通ってきたのが少し心配だ。」と記事は結ばれていますが、秋葉原での無差別殺傷だけではなく、宅間守が起こした池田小事件も想起すべきでしょう。宅間には具体的で明確な憎悪、怨恨があり、無差別ではなく、ピンポイントで「エリート」「恵まれた子供達」を殺傷しました。そういうことは悲劇ですが、どうすればいいのかは私にはちょっと分かりません。

宅間守統合失調症だったが、処刑してしまってよかった」と主張している精神科医がいますが、私には疑問です。死刑制度の是非も問題ですが、もし本当に統合失調症だったら処刑すべきではないでしょう。それにそうでなくても、宅間が非常に特殊な育てられ方をしたというのは客観的な事実です。