夜の思索、続き

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文藝春秋のインタヴューで、彼女がある時期に好んで読んでいた本としてバタイユ花村萬月をならべて挙げていたのには笑ってしまった。このような無意識を持った作家がこれからどのように展開していくのか、それはしかし、あまりに恐い。」

私は金原ひとみを一冊も読んでないし興味ないが、「バタイユ花村萬月」を並べたら池田孔介から嗤われてしまうんかい。1980年代の吉本隆明だったら、『資本論』と『窓ぎわのトットちゃん』を等価なものとして読むんだ、と力説していたわけですが。

まあ別に吉本隆明が正しいなどというつもりはありませんが、池田孔介のような発想には基本的に不快感を感じます。私は大衆文化状況を肯定しますので(なぜなら、大衆文化状況が進んでいなかったら、自分が哲学書を手に取ることすらあり得なかった)。フーコーが菓子パンのように売れようが別にいいじゃん?と思いますし。池田孔介みたいな大衆文化状況の猥雑を嗤う人は、エリート的な階層秩序が堅固な社会のほうがいいと思っているんでしょうか。私はそうは思いません。

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