ジンメル著・清水幾太郎訳『愛の断想・日々の断想』(岩波文庫)

生命の増殖だけに役立つ性的本能に、生命のことなど全く忘れた愛が結びついて来た──これは、生命からの素晴しい解放である。芸術が自然的なものを超える瞬間、同じことが見られ、宗教的なものが恐怖や期待から離れる瞬間、同じことが見られる。

愛の断想・日々の断想 (岩波文庫)

愛の断想・日々の断想 (岩波文庫)