坂口安吾「木枯の酒倉から」読了。

堕落論」など戦後の安吾とは相当印象が違う。

坂口安吾全集 (1) (ちくま文庫)

坂口安吾全集 (1) (ちくま文庫)

柄谷行人は戦前の安吾と戦後の安吾の同一性、普遍性(不変性)を強調するが、坂口安吾は、少なくとも小説家としては、初期のナンセンス的なファルスと後期の人間性を抉り出すような諸作品とでかなり違っているように思える。