友人に送ったメール

鈴木さん・片田さん・菅原さん

私はQについて意見を変えました。以下の原稿をアソシエーショニストの広場に掲載しました。

「Q-NAM問題-1」
http://associationists.fc2web.com/sets0008.html

またQ復帰を申請しています。Qが資本主義を揚棄するとは思えませんが(しかしそもそも資本主義の揚棄された状態とはどのような状態をいうのでしょうか?)、私は原点に立ち返りたいと思います。

ブログでも断続的にQ-NAM問題に触れています。よろしければご覧ください。

http://d.hatena.ne.jp/femmelets/

特に鈴木さんへ。

鈴木さんは私が鎌田哲哉に謝罪したとき、そのことを非難していたけれど、私は自分が誤っていたと思います。

Q-NAM紛争のこじれは、基本的にはNAM側の変質(抜本的改革委員会における、くじ引きによって選ばれた代表団以上の権力を行使した柄谷行人へのNAMメンバーの帰依)にあったのであって、そこから「NAM的なQ」を目指したamour-qの提案の挫折も、NAM会員であるQ管理運営委員の集団的辞任(「超規約的措置」)も生じていました。

また、私自身が紛争を起こしたとき、私は「内部告発」だと称していたけれども、公開されたlets_think MLを読むと、確かにNAMへの侮蔑的表現はありますが、謀議のようなことはありません。むしろ宮地剛穂積一平両氏はQ-hiveを辞めることを宣言しているくらいです。だから、彼らの妨害によってQ改革が挫折したという柳原さんのメールは、端的にいって事実誤認なのです。柳原さんのメールに認識の多くを負った私の「一斉同報メール」にも、同様の事実誤認があり、且つ、違法かつ不当な手段でアジテーションをしたという恥ずかしい事実を認めないわけにはいきません。

そのことを、Q執行部、Q-hive、Qユーザに対してきちんと謝罪しないといけないと思い、それをパブリックにするべく原稿を公表しました。以上、私の判断が間違っていると思いますか?

問題として残るのは、産業連関内包説が詐欺かどうか、です。私は、会員数を百名以下に減らした現状のQでは、資本主義への対抗どころか相互扶助もままならないと見ており、それが今後改善されるとも思っていません。無料で本人確認書類も要らないCCSPのようなプラットホームでさえLETSは盛り上がらないのだから、地域通貨にはそもそもどこかに無理があるのです。NAM総体が推したから、Qは300人までいった。今はそのような条件がない。

そのように判断しているなら、何故批判を取り下げ、Qに復帰しようとするのか、と問われれば、明晰に答えることはできません。Qに復帰したところで、生活を変えることも社会を変えることもできないと思っている。なのに何故──。

恐らくは病理的な愛着のせいです。私はそれから逃れられない。愚かだと思われるかもしれませんが、どうにも仕方がないのです。

西部忠氏の理論に対して、杉原正浩さんが理論的批判を加えたことは私も知っています。私は専門家ではないので、どちらが正しいか判断しかねる。とはいえ、西部さんのいうような、どれだけの個人・企業がQに参加してくるか──というような話にリアリティを感じないのも事実です。その辺は、今後考えていきたいと思っています。

鈴木さんと私とで最も違うと思われるのは、柄谷行人氏の言動の評価です。鈴木さんは柄谷さんの西部批判の正当性を認めていましたね。私は、その正当性を、認められないのです。理論的にはどうあれ、倫理的に間違っていると思います。理論的にも、市民通貨の理論は何年経っても公表されず、日本でのL立ち上げも見送られたといいます。市民通貨理論はその理論的正当性を主張できないのではないか、と思います。

長くなったので、ここで送ります。

私が紛争を起こしていたときに支持してくれて、ありがとうございます。しかし、今は、お別れのときです。