生きる

生きる

私は呟いた。「生存は苦痛にして無意味なり」。或いはこうだったかもしれぬ。「生存は無意味にして苦痛なり」。どっちでもいい。生存=苦痛=無意味という等式が成立さえしていれば、それでいい。 私に対して、自分は生に意味など求めぬ、という人がいる。そ…

自意識過剰の魔三部作完結!

『労働』 http://book.geocities.jp/tadashisettsusougou/roudou.html 『生きる』 http://book.geocities.jp/tadashisettsusougou/ikiru.html 『シコシコ』 http://book.geocities.jp/tadashisettsusougou/shikoshiko.html おめでとうございます。>自分

完結

『生きる』、思うところあって、完結させました。 http://book.geocities.jp/tadashisettsusougou/ikiru.html連作短編から成る長編私小説『労働』の第一章は『労働』、第二章は『生きる』、第三章は『シコシコ』です。『シコシコ』はまだ書いていません。

連作化構想

長編私小説『労働』を、連作短編というかたちで作る。 『労働』は序章。『生きる』は第一章。 次の章の題名で悩んだ。『ジェットコースター』というのを考えた。他に、『シコシコ』『自慰』『安楽死志願』等を思いついた。断章ごとに題名を変えていくという…

投稿しました。

攝津正『生きる』

38

闇のソーシャルワーカー・デス見沢は語った。 ──最初は期待してんのよ。「こんだけのことさえすればいいんだよ、簡単でしょ?」みたいに。でもみんなできない。つかやらない。で自動的に地獄行き特急グリーン車を予約。だから「あ、みんないっかいどんなもん…

36, 37

攝津は金曜日、土曜日と通しで出勤出来た。という事は、月曜日から木曜日迄欠勤したり早退したりしていたという事だ。これはいけない。来週からはシフト表通りの出勤を心掛けよう、と攝津は思った。 攝津が快復したきっかけは些細な事であった。木曜日の帰り…

35

火曜日、攝津は仕事だったが、二時間働いただけで欝でダウンし早退してしまった。もう限界、辞めるしかない、とも思う。濃厚な罪意識と終末感。自分自身が終っているという感じ。 八時間通しで働くのが無理だ。それなのに自分が一家の大黒柱として世帯収入を…

34

月曜日、病院を二軒梯子するので、攝津は仕事を休んだ。 先ずは歯医者に行ったが、朝九時過ぎに目覚めたのに、眠くて堪らぬ。昨日、そんなに疲れるような事をした記憶もないのに不思議だ、と攝津は思った。 歯医者から帰って、少し横になって休むが疲労感は…