特に理由もなくーーないと思うのだがーー鬱々として何もやる気が起きず、冷房を最低温度の17度で入れた自室で終日ごろごろしていた。たまに居間に猫を眺めに行った。だがまあそれくらいで自宅から一歩も出ずにのんびりしていた。久しぶりにゆったり時間を取ってネットサーフィンーーといっても特に調べたいものがあるわけでもない。理由がある、ないといってもやはり折れている右手は痛くて不自由だからーー激痛はないが動かすと痛むし、添え木だかも重い。それから腕だけでなく数日来腰痛にも悩まされている。頭痛。眼精疲労。胸のむかつき。動悸息切れ。ーーやはりKindle電子書籍を含む本の読み過ぎ、iPhoneでのインターネットのし過ぎなのだろうか。怪我と酷暑猛暑で外出がままならないしまた片手ではピアノも弾きづらいから致し方がないけれどもーー。

読書といっても漫画が多かったが、『北斗の拳』のパロディーや二次創作を読み込んでいたがこれが滅法面白い。これでKindleの味をしめて漫画に限らず無料試供品や廉価なものを中心に読み漁った。失われた20年どころか30年の迷誤や不必要な廻り道を脱して、古本屋巡りに没頭していた頃の気持ち、童心に還って。それ以上どうやって童心に還るんだい?という茶々は止めてもらいたいが、要するに自分の本質、本来の性格にそぐわない要素を削ぎ落としていくとそうなるので、「私は、本に還る」という昔の新潮文庫のコピーのようなものであろう。

余計な御世話だとは思うが、右手を痛めているのにどうやって本を読んだり文章を書いているのか? という人もいるので説明しておくと、iPhoneの操作は基本左手だけでできるし、右手だって添え木で固定されてはいるが全く動かないわけではない。有線、無線のキーボードを使って両手で書いていたりもする。思うような速度が出ないのは残念だが、それは怪我もあるしやむを得ないであろう。

話は変わるが、iPhoneのストレージ容量とやらの関係でアプリをTwitterなどさえ含めてほとんどすべて削除して非常に快適である。こうやって使うものなのかと思ったが。