雑感

二階堂和美『にじみ』を聴く。リカードウなど経済学を読書。比較優位・比較生産費説について読みたいと思っていたが、とりあえずリカードウにも研究書にもその表現は出てきていなかったので、後日調べ直す。他にもあれこれ眺めるが、昔のエコロジー関連の本多数とか。気になったのはアン・ナダカブカレン『地球環境と人間 21世紀への展望』(岡本悦司訳、三一書房)の「第9章 放射線」。著者は「放射線はたとえわずかな線量であっても遺伝子に突然変異をもたらす。これまでの研究を総合しても、「これ以下ならば安全」という安全値は明らかでない。微量な放射線の突然変異を起こす率はきわめて低いが、それでも何らかの突然変異を起こす可能性はある。」(235ページ)という。これは最近よく耳にする主張と同じですが、どうですか。他方238ページはこう。「では放射線がどのようにして細胞の癌化をひきおこすか、そのメカニズムは未だ明らかでない。また癌化をひきおこすにはどのくらいの線量が必要かについても、とくに0.5シーベルト(50レム)以下の低線量についてはほとんど分かっていない。」さて、どう考えるべきですかね。