雑感

という絶対合理主義/懐疑論相対主義/不可知論傾向を強めるばかりの僕だが、社民党のO-tsuka氏という知り合い(知り合いの知り合い)に言わせれば何となくそれはおかしいらしい。氏はセクシュアル・マイノリティのパレードなどに関与していなかっただろうかと思うが、氏によればそもそも地域通貨がまさにトンデモであり、それにディープに嵌っていた僕がそういうことを言い出すのは不思議だというか隔世の感があるとおっしゃるのですが、僕に言わせればそれは違う。

僕は大体世の中にある/あった地域通貨運動については知っています。確かにトンデモの要素は濃厚にある。だがしかし、それは主に次のふたつの方向である。まず第一に、エコロジーというよりもほとんど宗教ではないかというようなスピリチュアルやオーガニックへの傾斜である。例えば、誰でもモンサントなどの遺伝子組み換えには不安や疑問を持つ。食品添加物、化学物質、またジャンクフードだってそうですよ。だが、そこから余りにも極端な……。

それは目指されるコミュニティの中身というか方向性がどうなのかということですが、もう一つは、あたかもその代替貨幣が国民通貨を駆逐するとか取って代わるとか、一つのムラやコミュニティ、それのみならず日本国内全体、世界全体さえも「利子のつかない」新しい民主的貨幣などで廻っていくはずだという誇大妄想である。

地域通貨システムがトンデモであると正当に言われるとしたらその二つに関してであり、ほんのちょっとした物々交換や不要品交換リサイクルシステムの延長ということだったらそれはごく普通で当たり前のことである。だがしかし、そういうことだったら大して意義も面白味もないのも事実です。だから、ゼロ年代には、それまで長年地道に地域通貨に取り組んでいた人が、これではダメだ!といきなりそれを投げ棄て、それは別に構わないのですが、いきなりユダヤ陰謀論に走って狂人の本性を露わにしてしまう残念なことが沢山ありました。僕が地域通貨系から足を遠ざけたのは、地域通貨システムそのものがトンデモやユートピアだからというよりは、その手の世界の「隠された真実」がどうのというタイプの陰謀論が嫌いだからです。