The Waves

僕はあれこれ適当に恣意的に本を並べて眺めては、どれも精読することはないというディレッタントだが、まあ、一冊に、または誰か一人に集中するということはないのである。先程takaちゃんとSkypeで話しながら電子ピアノを弾いていたら、見事にお茶を鍵盤にこぼしてしまい、電子基盤か何かがイカれてしまって音が変になった。ヘンになったが、そのまま1時間ほど演奏していたら、季節はもう夏であり、出掛けるというのに汗ばんできた。だから、再び2階に戻って脱衣して全裸になった。もう少ししたら、もう一度冷水シャワーを浴びてからレッスンに降りようと思う。今並べてみたのはVirginia Woolf "The Waves"、フローベールボヴァリー夫人』(生島遼一訳、新潮文庫)、福永武彦『夢みる少年の昼と夜』(新潮文庫)などだが、世界の名作、文学を読み尽くすには人生の時間は幾らあっても足りないという焦りに襲われる。それに外国語……。哲学や社会思想では、ホワイトヘッドエドマント・バークについて触れていたくだりが面白かった。著作集の第8巻『理性の機能・象徴作用』(藤川吉美・市井三郎訳)の後半に入っている。ホワイトヘッドはもう一冊、第13巻『思考の諸様態』(藤川吉美・伊藤重行訳)も出してきて再読している。数学者・論理学者にして後年は形而上学の体系を構築した彼には社会思想はとりたてて特別な関心事ではなかったはずだが、それでも、英米の(彼は後年アメリカに移り住みハーヴァード大学で教えた)自由主義的な伝統に棹差していることは間違いないであろう。