屋根が腐っている。

屋根を修理修繕した業者から、父親が、屋根が腐っておりこのままでは住めなくなる、と言われたようだ。だが、金がない。仮に融資を受けられるとしても、その金は生活費に回さねばならず、新たにリフォーム代を外に出て働いて稼ごうというような意欲も能力もまるでない。だから、もしこの家が亡びるなら亡びるで仕方ない、その時は自分も死ぬから、と両親に言った。実際、もう金の工面で四苦八苦したり追い回されるのは絶対御免である。もういやだ。