スローネット

スローネット―IT社会の新たなかたち

スローネット―IT社会の新たなかたち

西垣通さんの『スローネット』(春秋社)が船橋市北図書館に届いたので、読みました。共感するところは多々あったのですが、ちょっと気になったのは、著者のネットキッズのイメージが著しく否定的なこと。例えば昼夜問わずネットゲームに嵌っている若者、みたいな捉え方。これはどうかな、と思いました。

他方、積極的な感想としては、これからは日本はいよいよ高齢化社会になっていくのだし、高齢者、お年寄りが使いやすいパソコンが求められるだろうな、と思いました。若者や子供、「速度」を希求する者向けのマーケティングではなく、ゆっくり歩んでいきたいと思うお年寄り向けのパソコンです。

例えば、新聞などでも、読売新聞と朝日新聞は、最早内容ではなく、字の大きさなど「高齢者でも読みやすいかどうか」を競っている。今のパソコンは、字の大きさにせよ、何にせよ、まだまだ高齢者には使いづらいツールだと思います。私の両親(75歳です)もパソコンを触わりますが、基本動作すら習得困難なようです。

とにかく、これからは高齢者が増える一方なのは確かです。だから、地域に根付きつつ、お年寄りが安心して楽しく暮らせる一助として、パソコンやインターネットも役立つようになればいいな、と思いました。