地域通貨について

松尾さんがショックなことと言及されている、Q-NAMの「暴動」に加担した者として、私も申し訳なく思っています。あれは2002-2003年のことでした。

その後私は、地域通貨に関して短慮に過ぎたと思い直したのですが、時既に遅しで、Qからも再入会を拒否され、またかつての紛争を遺恨に思う人から、レインボーリングにも私に関する誹謗中傷文書を送付されたりしています。まあ一度壊れた人間関係というのはなかなか元に戻らないものです。

そうは言っても、私は希望を捨てたわけではありません。もともと地域通貨を含めアソシエーション、オルタナティヴ経済の運動は長期的な見通しのもとに行われるはずだったもので、一度や二度の失敗でどうこう言うべきものでもありません。

ただ、今は私一人が「裸踊り」している印象というか…。レインボーリングでもナマケモノ倶楽部でも、「複数地域通貨フリーマーケット構想」或いは「複数関心通貨フリーマーケット構想」への賛同の声は余り聞かれません。また、同じ地域通貨でも、LETSがいいかWATがいいか、ということは議論があるのですが、私としては、両方使ってみて使い勝手が良いほうを使えばいいのではないか、と思います。

しかしいずれにせよ、前のメールで書いたように、市場(経済圏)、言い換えれば交換(取引)可能な財(モノ・サービス)が豊富にある状態が必要なので、それが困難なのですが。

また、地域通貨取引に関する心理的な障壁もあります。まず、地域通貨といってもなかなか理解されない。地域通貨の話をするとドン引きされる、という経験を私の友人も語ってくれましたが、私も同じ経験をしています。商品券やポイントならそうは思われないのに、地域通貨の話をすると宗教か詐欺?と疑われるのです。

もう一つは、経済的交換そのものへの心理的障壁で、言葉を介してコミュニケーションするのは良くても、例え地域通貨であっても、経済的に交換(取引)するほどには相手のことを知らないし、信頼できない、顔が見えないという問題があります。

これらの問題をどうクリアしていけばいいのか、私にも見えているわけではないのですが、皆さんと一緒に考えていければ嬉しいです。