宗教と哲学:東西比較

自分の日記にも書きましたが、西洋と東洋とで、
(宗教)(哲学)
エス / ソクラテス
仏陀 / 孔子
が精神的支柱になっていると感じます。西洋側は、イエスソクラテスも刑死していますね。東洋のほうは、いろいろ苦労はあったけれども、仏陀孔子も寿命を全うしている。
そこから、西洋の文化そのものに、劇的、ドラマティックな性格が生まれたと感じています。対して東洋の文化は、穏やかですね。
私は、仏陀孔子のほうが好きですね。というのは、イエスはともあれ、ソクラテスなどは、自らわざわざ死刑を求めた節があるからです。
まず、ソクラテス裁判で、幾らでも減刑の余地があったのに、わざと陪審員を怒らせるような言動を取って、死刑になった。
それから、幾らでも脱獄のチャンスもあり、友人も脱獄を勧めに来たのに、それを断って、国法に服すると言って毒杯を仰ぎ、死に至る。
このようなソクラテスの生き方がプラトンに感激を与え、そして西洋の思想の全てがプラトン主義への注釈と言われるほどのものなのですが、19世紀になってニーチェが指摘したように、そのような(つまりプラトンがなしたような)ソクラテスの美化にはどこか病的なものがある。死を求め、死に憧れる心がある、というのです。私は、ニーチェの批判は当たっていると思います。