エロール・ガーナー / ミスティ +2

ミスティ

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ミスティ+2

ミスティ+2

『コンサート・バイ・シー』『ミスティ +2』(原題:contrasts featuring erroll garner)は独特なジャズピアニスト、エロール・ガーナーhttp://bit.ly/bBmiS9)の代表作である。
ガーナーのスタイルはビハインド・ザ・ビート奏法と言われるが、右手のメロディ・ラインと左手のリズムの刻みが若干ずれることによりスウィング感を生むもので、上原ひろみのピアノ演奏にもその残響が聴き取れる(と思うのは私だけだろうか)。
ガーナーは、西海岸でチャーリー・パーカーとも共演しているが、基本的にはビバッパーではなく、純粋なエンターテイナーであった。ガーナーの芸人的、芸能人的なポピュラリティあるピアニズムは、難解なジャズを好むモダンジャズファンからは敬遠されたが、ファッツ・ウォーラーの伝統を継ぐものであり、ジャズには芸能の要素もあるのである。
また、名曲中の名曲「ミスティ」の作曲者であり、『ミスティ +2』はその自作自演盤である。ガーナー以外のジャズメンも多くこの曲を取り上げているが、私の印象に残っているのはレッド・ガーランドの『ミスティ・レッド』である。