『生きる』-28

攝津は今日も三時間、正午迄働き、午前中で帰宅した。右足親指が腫れ、白く膿んでいるのを皮膚科で処置して貰う為である。パートのおばさんに右足を見て貰ったらヒョウソウとかいう病気だと言う。攝津は近所の病院に罹る積りだったが、両親が高根木戸の医者の方が良いと言い、そちらに行くことになった。十四時四十五分に電話して打ち合わせ、父親の車で出発する予定。
今日は休肝日ならぬ休眼日として本を持参しなかったので、電車内で本は読まなかった。板橋文夫高橋悠治上原ひろみを聴くが、現代音楽を聴く忍耐力が自分に無くなっている事を発見する。板橋さんの演奏はいいが、上原さんの演奏も悪くない。というか、端的に良い。売れているからといって堕落していると見るのは逆にスノビズムだ、と思う。商業ベースに乗った物であれインディーズであれ、良い物は良い、駄目な物は駄目なのだと攝津は考えた。

Do Something! 神戸からの祈り

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