『鏡子の家』読了など

朝七時過ぎに家を出、父の車に乗り浦安の倉庫へ向かう。帰りは電車で、十九時四十五分に帰宅する。車の中で、ずっと読み続けていた三島由紀夫鏡子の家』を遂に読了した。僕の満足は大きなものであった。
八時間弱労働したが、素晴らしい同僚や環境に恵まれている事に、感謝せずにはいられない。
ところで若いうちに、哲学青年、文学青年、音楽青年等であるのは別に普通で恥ずかしくないと思うのだが、三十四、五歳にもなって、文学中年やってますというのは、かなり恥ずかしいのではあるまいか、と思う。と同時に、年少の自分には分からなかったであろう多くを、今読書して気付けているとも思う。
帰りの電車内では、矢野沙織『BEBOP AT THE SAVOY』を繰り返し聴いていた。矢野沙織自身も勿論いいが、バックのギターやオルガン等が素晴らしい、と感じた。
帰宅すると、立花泰彦さんから、CD画集『彼方へ』が届いていた。実に有難い。これから、画を見、音楽を聴かせていただくことにしよう。
マーレで、杉原さんの勧めに従い小野善康『景気と経済政策』(岩波新書)、ジョゼフ・E・スティグリッツスティグリッツ教授の経済教室』(ダイヤモンド社)、ポール・クルーグマンクルーグマン教授の経済入門』(ちくま学芸文庫)を借りてくるが、そして前二者については少し読んでみるが、どうもいまいち興味が持てない。実学に無関心な「遅れてきた文学中年」の欠陥だろうか、と自嘲する。