賃労働百六十五日目

攝津正 9:00-18:00 7時間45分 時給850円 6587円。
超人の真の仕事は賃労働が終った後に始まる。つまり、after 5(正確にはafter 6)に。つまり、電車内でのジャズのCDを聴きながらの集中しての思考がそれだ。徹底的に思考し、認識し、疑い、創造し、生産する。意味の過剰なる生産。非宗教的で反スピリチュアルな、唯物論的瞑想。
政治と性について考えた。政治については、改憲集団的自衛権など。「教え子を戦争に送るな」系の反戦平和運動家の戦争のイメージは、太平洋戦争だが、1945年と2009年では戦争の実態も概念も異なること。
帝国主義について。私がこれまで読んだ最も面白い著作は、レーニンの『帝国主義』ではなく、ハンナ・アーレントの『全体主義の起源』であったということ。そこにおいて、帝国主義(資本の拡大運動)は国民国家と対立的に把握される。
現在のアメリカが、ネグリ=ハートらの言う意味で「帝国」的なのか、或いは帝国主義的なのかという議論について。帝国主義は、19世紀末から20世紀前半において存在した形態であり、今それをかつてと全く同じに反復するというのは不可能であるということ。もろもろの条件が違っている。
すが秀実浅田彰ネグリ=ハートに批判的な知識人らがドゥルーズ=ガタリには点が甘いことについて。実証的でないからアカデミズムでは無視されているというが、それはDGも同じではないのか?
性について考えたことは省略する。
私は、1989年から、つまり14歳の時から、同じ一つの政治的=哲学的主題に取り組んでいるように思えてならない。中学生〜高校生の私が取り組んだのは、ルソーの『社会契約論』の批判であった。簡単にいえば、個別的なもろもろの意志が一般意志へと解消されてしまうことに異議を唱えたのである。その思想は現在でも活きている。
聴いたCDはウィントン・ケリーの『インタープリテイションズ』。