自殺

NHK総合で貧困で高校を中退せざるを得ず、就職活動もうまくできない困窮した若者の特集を観た。次いでNHK教育で自殺防止の番組を観、さらに鬱病に関する番組を観た。
そして私は強く死にたくなった。
私はもともと、生きることに意味や希望を見出せず、死にたいが死ねない状態をだらだら続けている。いわば惰性で生きているに過ぎない。
政治的には保守反動化し、経済的には多重債務を抱え、文化的には閉塞している。それが今の自分である。
関本洋司は、「攝津さんのような人が自殺しないでいるということが我々の希望だ」と語ったが、しかしそうなのだろうか。私は生きることに意欲や希望を持っていないというのに。
タニケンは、「貴方はヒサン系ですよ」と語ったが、ヒサン系、確かにそうかもしれないが、そのまま生きることに何の意味や価値があるだろう。
私は、精神科の医師であれ誰であれ、特に信用できない。
雨宮処凛の『プレカリアートの憂鬱』に私が登場しているので、本が送付されてきたが、私は、雨宮さんの歩みとは違って、生きづらさ系は労働問題に解消できないと思っている。貧困や不安定な生が生きづらさの一因であることは確かだが、それだけではなく、本来的な生きづらさというか、一次的な生きづらさというか、他に原因を求められない生きづらさなどがあると思うのである。
そんな私の愛読書は山田花子自殺直前日記』(太田出版)である。
南条あや、というのも懐かしい名前だし、二階堂奥歯、というのもそうだ。そして、Y。
私は生きるのに疲れているし、端的にもういやなのである。しかし、誰に話しても意味がないので黙っている。医者であれカウンセラーであれ、誰であれ、私の気持は理解できないと思う。全ての企てに挫折した者の深い絶望と諦念がそんなに簡単に他者に理解されるとは思わない。

プレカリアートの憂鬱

プレカリアートの憂鬱

自殺直前日記 完全版 (QJブックス)

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