方法叙説 第三部〜第六部読了

ちと急いだので、もっとゆっくり再読したい。

方法叙説;省察 (イデー選書)

方法叙説;省察 (イデー選書)

第三部より抜粋。

第一の格率は、私の国の法律と習慣に従うことでした。(中略)
私の第二の格率は、自分の行動にあたってできるだけしっかりして、決断ずみであるようにすること、そして意見がどんなに疑わしいものでも、いったんそれに決めたときには、一貫して変わらずにそれに付き従うということでした。(中略)
私の第三の格率は、運命に打ち勝つよりはむしろ自分に打ち勝つように、そして世間の秩序よりも自分の欲望を変えるようにいつもつとめること、そして一般に、私たちの力でまるまる扱えるようなものは、私たちの考え以外には何もないと信じるように自分自身を慣らすことでした。(中略)
最後に、この〈道徳〉の締めくくりとして、私が思いついたのは、この世で人々がたずさわっているさまざまな仕事に対して見直しをして、どれがいちばんいいか、つとめて選び出そうとすることでした。(後略)

第四部より抜粋。

しかし、すぐあとで、気をつけてみると、何でもにせものだと私がそんなふうに考えたがっているあいだにも、どうしても、私、つまりそう考えているものは、何かでなければならない、ということです。そして気がついてみると、この「私は考えている、だから私は有る」という真理はいかにもしっかりしていて、いかにも保証されているので、いくら〈懐疑論者たち〉がおよそ常軌を逸した想定を持ち出してきても、この真理をゆさぶる力はどれにもないから、私は次のように判断しました。この真理を〈哲学〉の第一原理、それを私は探していたのですが、その第一原理として、何のためらいもなく、受け入れることができる、と。