10/27(金)あかね拡大スタッフ会議=あかねシンポジウム討議のための資料

大テーマ:あかねを存続するか、否か。
→経済状況:あかね通帳の残金約18万円
→月々、家賃として9万円、新井さんに納めるお金が1万円、光熱費が約3万円、電話代が約3,000円ほど掛かる。
→現状、スタッフには交通費は出ても労働対価は支払えない状況にある。
→Nさん、Mさんから「あかね券」が提案され、実際に数十枚作られている。
→新井さんからは、共同経営、スタッフ会議での合議制というのはいいが、とりあえず常時連絡が取れる「代表」を決めて欲しいとの要請があり、攝津が立候補し暫定代表となった。他に立候補がおらず、且つあかねをヤメるのではなく続けるという選択をするのであれば、攝津を正式な代表として承認して欲しい。なお攝津に関しては、栗原信義氏から、「権力志向」であるとかいう批判がなされていることを付言しておく。私自身は、氏の非難は、全く的外れなものだと考える。
→新井さんは、あかねの権利を300万円で買い取っており、将来的には私達に譲りたいという意向を表明している。
→あかねは実質上究極さんの店だったと考える一部のスタッフ・利用者からは、究極さんがあかねを去った以上あかねは解散すべきだとの主張もなされているが、私自身はヤメるのではなく続けたい人達で続ければいいと考えている。

副次的テーマ:あかねという場のコンセプトをどう再定義するか。
→スタッフと利用者の関係
→フリースペースという理念
→経営=事業の性格の問題
→セクハラ、暴力、性暴力、嫌がらせなど問題行動の件
精神病者への対応の件
→新井さんとの関係構築の件
素人の乱やじゃこばん等々他のオルタナティブスペースとの関係や位置づけなどの件
→協同組合化の件
地域通貨の件
→早稲田・高田馬場地域への浸透(早稲田大学や商店街等への宣伝、挨拶など)の件
→あかねチラシ作成の件
→多様な小グループ=部会の結成の件
→あかね昼営業の件

あかねはだめ連がメディアに露出した時のイメージで捉えてくる人達が多く集うという問題性があった。所謂「だめをこじらせた」人達、特に三十代以上の独身男性らの閉鎖的・排外的なムラと化している、という実態があった。ペペさんやToppie!さんは、そうした弊害を除去し、あかねを多様なマイノリティや他者に開いていこうと様々な努力を重ねてきた。

また私自身も、水曜の定例ワークショップでは、これまでのあかね常連=閉鎖的な村人ではなく、レイバーネットや世界社会フォーラムのMLを見てやってきた、これまであかねやだめ連とは全く無縁だった人達と数多く出会っており、単なる閉鎖的・排外的なムラとしてではなくあかねを運営していけるのではないか、という見通しを持っている。

あかねが「だめをこじらせた」人達が傷を舐め合う閉鎖的・排外的な、そしてホモソーシャルなムラである限り、セクハラ問題に象徴されるあかねの問題性は解消できないだろうが、現在のあかねを見るとそうした規定性を超えていけるのではないかという兆しが感じられる。もっとあかねを開かれた場にし、多数多様な人達が集い、異論を実り豊かな財産にしていくことが可能ではないか。社会運動に関わっている人達やワーカーズコレクティブの人達など、これまでのあかね人脈とは違った人達がスタッフや利用者として入ってきていることを高く評価すべきではないか、と思う。

それはあかねをフリースペースという根本的な理念・コンセプトは保持したまま、実質的な内実がある空間に変えていくということだ。交流という基本的な方針は維持しつつ、差別者や暴力を振るう者らは厳しく批判していく、多様でありつつも自己統治的に秩序が保たれる場にしていきたい。

経営=事業のあり方としては、先ずあかねが経済的に破綻しないように盛り上げていくということが第一だが、将来的にはスタッフに最低賃金以上の労働対価が支払われるように努力したい。そのためには、労協やワーカーズコレクティブ赤かぶの人達に意見をうかがって、あかねを協同組合的な事業体にしていきたい。それに至る過渡的な段階では、あかね券などあかね界隈で通用する地域通貨を発行してスタッフへの対価とする、ということも検討されて良いと思う。

セクハラや暴力に関しては、その場の主催者=責任者、即ちあかね当番の裁量で介入したり、出入り禁止にできるものとし、但しその処分の対象者はあかね監査委員会(後述)に不服申し立てができるとしたらいいと思う。処分の対象者が謝罪や自己批判を経てあかね出禁が解かれ復帰する場合も、監査委員会の承認を得て復帰するということにすべきではないか。

あかねに多く集まる精神病者への対応については、様々な自助グループ、例えばこらーる・たいとうやクッキングハウスなどと連絡を取り合い、見学に行ったり、助言をいただいたりしていくのがいいのではないか、と思う。

新井さんとの関係構築については、今後、最低月1以上の頻度で代々木のあかね2をスタッフで集団的に訪問し、顔つなぎをするとともに関係構築を図るのがいいと思う。

素人の乱など他のフリースペースの実践からは、多くを学んでいけばいいのではないか。例えば素人の乱ではあかねより安い酒を出しているが、経営的には成り立っているようだ。労働対価は時給300円しか出ていないというが。オルタナティブな起業の成功例として、素人の乱などを評価し、その経験から学ぶのがいいのではないか。

例えば素人の乱は、地域のおばちゃんなどにも浸透し、認知され、親しまれているという。あかねも早稲田地域でもっと生きるようにしたほうがいい。そのためには、大学や商店街であかねチラシを置いて貰ったり、配布するのがいいと思う。以前山王さんやトミーさんがあかねチラシを作っていたが、現状に合わせたチラシを作成し、印刷し、配布するのがいいだろう。

提案
あかね憲章の制定
あかね監査委員会の設置

あかね憲章
→あかねの場としての理念を謳ったもの。
あかねは自由な場であるが、セクハラや暴力、差別等々は容認されず、場の主催者=責任者が状況に介入すべきであること。
運営はスタッフの協働でなされること。
資本制企業=普通の「店」ではなく、共有の理念に基づき、ボランタリーに運営されるべきこと。
あかねは、精神病者性的少数者、さらには貧者など、多数多様な少数者・弱者が集え繋がれる場であるべきこと。

あかね監査委員会
→利用者有志であかねの運営を監査し、会計監査や、出入り禁止処分被対象者からの異議申し立てや謝罪・自己批判の吟味などを行う。
→踏足さん、ナベサクさん、hizzさん、みちゃさん、田浦さんにとりあえず監査委員に就任して欲しい。今後、QTさんやkickさん、赤かぶの酒井さんなど外部のワーカーズコレクティブの人達などにも参加していただき、経営や事業についても監査や提言、勧告を受けていきたい。
→監査委員会は、あかねの運営に関する公正な提言や勧告を行う。