友達

私は他者達に、友達に支えられながら生きてきた。友達がいなければ、私は、死んでいなかったとしても、もっと苦しい生を送っていただろう。幸い私には、信頼出来る友が多くいる。かれらのお蔭で私は生き延びる事が出来ている。簡単な事なのに、私にとっては生きるのは難しい。だが、友達がいる。これは大きい。友達の存在が、私の無意味な生に僅かな輝きを与え、生きるに値するものにしている、と思う。友達とは、私が私の生に恥じ入るその時に、傍らに居てくれる人達の事である。かれらのお蔭で私は死なずに済んでいる。私は自殺しない、何故なら私には友達がいるから。老いた両親がいるから。人との繋がりがあるから…などと言葉にしてしまうと陳腐この上無いが、私はしかし、それを信じているのだ。私は権利なく語り、権利なく生きるが、しかし、友達が私の傍らにいる。私は孤独だが、そして脆いのではあるが、しかし死なずに生きている。今のところは。<放置する権力>によって死が現実のものとなるその日までは。