ネットウヨ

私の友人の言葉。

 付記すれば、私は、右翼を主張する人たち、日本国憲法が「米国による押しつけ憲法」であってこれを廃止し自主憲法を制定する必要があると主張する人たちの大部分が、米国のイラク侵略や、この侵略を行った米国との同盟関係を証明するためだけに「復興人道支援」という似非ボランティアのような旗印を背負わされてわが自衛隊イラクに出兵されることに賛成し、イラク人民の闘いの正統性を否定していることに、全く納得がいきません。イラクは、右翼のいうところの戦後の日本がそうであったように、無慈悲に米国に占領され、イラク人民が望まないところの国家基本法を押しつけられているわけですから、米国による日本占領と占領憲法の押しつけに反対する立場をとる人々は、当然、57-8年前の日本が米国から受けた暴力と同じ暴力を科されているイラクの人々の反米闘争に連帯し、彼らを支援する必要があるはずです。端的に言えば、イラクに派兵されている自衛隊に対して、イラク人民との合流と反米闘争への決起を呼びかけることの方が、むしろ、彼らの本来の論理構成からすれば首尾一貫した正当な立場であるということすら言えるはずです。

 この間、人質事件と「自己責任」を巡って生じた、あまりに醜いためにネット掲示板という糞壺でしか繁殖することの出来ない似非「右翼」:ネットウヨどもの爆発的増殖は、この国の右翼思想に、残念ながら思想的首尾一貫性というものが見られないという事実を、再々度にわたって確認させるものでした。「国家」と「政府」を同一視し、「愛国」という概念を「愛小泉」に矮小化して、やることといえば、「出る杭は勇んで打つ」(でも、打つ杭は女・子どもに限る。ジャーナリストや元自衛官に対しては、コソコソと悪口を言うだけ。)「おぼれる犬に群がって食い尽くす」。ところが、このネットウヨどもは、自分のことを「フツー」の人間、思想的傾向のない素直な人間だと思っているというのですから、最悪です。これ以上、醜い思想状況は、世界のどこを探してもない。「亡国」という言葉は、まさにこの増殖したネットウヨどもに捧げられるべき言葉だと思います。