限界を超えた始まり

お題は「限界を超えた始まり」。何じゃ、そりゃ? とりあえず、レッスン、レッスン。

ホレス・パーラン・トリオの『パノニカ』も聴いたし、今はヴァレリー・アファナシェフのリストを聴いている。ピアノ・ソナタ ロ短調。ピアノ小品 嬰へ短調 S 192 No.3。ピアノ小品 嬰ヘ長調 S 192 No.4。悲しみのゴンドラⅡ。不運。

不運ーーUnstern!

我々は確かに不運の星のもとにいる。
あらゆる幸福は、我々の傍から逃れ去ってしまう。

そして後には、失意以外、何も残りはしない。

ただ滅びの姿だけを凝視して。

一切の希望と生命が死に絶えていく光景ばかりを目の当たりにしながら。

確かに日常は「まっまりと」続く。だが、そんなことが、一体何だというのだろうか?

我々が目撃する、この荒れ果てて眺めの前では?

死についてだけは、少し精通しているのだ。
だから、どうした、ということはないが。

ぼくは空想のなかで喪服を着て、メーテルや喪黒福造のように、逝ける人々に手を振る。