仰臥漫録

自分が持つてゐる正岡子規の著書は三冊で、『仰臥漫録』『墨汁一滴』『子規歌集』と何れも岩波文庫也。『仰臥漫録』を取り出して少し讀みてみるに、

秋の蠅殺せども猶尽きぬかな

と云ふ句が面白し。正岡子規は短歌と云ふより寧ろ俳句の人かもと思ゆ。実際子規の俳句の分量は短歌の幾倍にも及びてゐる。

仰臥漫録 (岩波文庫)