眠れぬ夜に起き出して"Chet"を聴く。

風邪気味で喉が痛いので早く寝ようと、夕食は摂らぬまま、お茶漬け一杯食べて、精神科の薬とルル3錠を飲んで床に就いたが、体が火照って眼は冴えて、一睡もできぬ。床に就いたのは23:30頃である。今深夜2:00頃だが、困ったことにまるで眠くないのだ。明朝、なにもなければいいが、しかし、朝早くに父親をふたわ診療所の外科に連れて行く必要があるので、どうしたものかと思っている。とりあえず、長年のJazz友達であるMr.Pitifulが深夜に独りで聴くChet Baker, Chetの味わいについて語っていたのを思い出し、それを流してみる。

CHET-KEEPNEWS COLLECTION

CHET-KEEPNEWS COLLECTION

ベッドのなかで、眠れぬ頭で考えていたのは、「自称・ファシスト外山恒一との確執のことである。
それは、すが秀実とのメールのやりとりのなかで始まった。私が、当時、都知事選選挙に、石原慎太郎外山恒一も出ることから、ファシストファシストの争いですね的なことを書いたら、すがが私に対して激怒し、外山がいかに苦労した活動経験を通して今の立場になったのか分かっているのか、的なことを書いた。その場は私がとりあえず謝罪したと記憶しているが、検索して外山のブログの記述を見て驚いた。
今は削除されているが、当時は、ファシスト党は同性愛は病気と看做す、治療に応じない者や同性愛を広めようとする活動家は犯罪者と看做す、と書かれていたのである。
私はそれに激怒し、外山を糾弾する文章を書いて公表した。
外山の支援者であるすがが、介入してきて、あかねで外山と私が、直接、会って話をすることになった。
しかし私は、直接顔を会わせてFace to Faceで話し合っても、外山を許すことはできなかった。
というのも外山は、同性愛が病気とか犯罪だというのは、大衆向けのプロパガンダであって、インテリは別に自由に同性愛を愉しんでいいのだ、と述べたのである。
私は、この人はなにもわかってない、と思った。
なぜなら、外山が「大衆」という人々のなかにも必ず、同性愛者などの性的少数者がいるだろう。その彼・彼女らが、君達の同性愛は病気・犯罪である、と告げられたら、どう思うだろうか。きっと傷付くのではないだろうか。
それに外山が「インテリ」と呼ぶ層の人だって、「大衆」がそのように抑圧されているのに、自分達だけ同性愛を愉しんでもいいなどと言われても、かえって後ろめたいだけだろう。
そういうわけで、外山と私の話し合いは決裂した。
すがは、外山のファシスト党が権力を掌握することなどあり得ないからいいではないか、と言っていたが、権力を掌握するのでないならどんな差別的で犯罪的な発言も許されるなどということがあっていいのか。
そもそもすがは、Do you like sex? とか、「革命無罪、恋愛無罪」などと言っているが、そこで「無罪」とされる性や恋愛が、シスジェンダー異性愛主義的なものでしかないことはどう考えるのか? 外山は、同性愛に関しては、「恋愛『有罪』」と語っていたのに! そのことを、単なるPCとして片付けてしまうあたりに、外山だけでなくすがも、性的少数者の人権といった感覚も視点もまるでないことが露呈している。
その後、外山は、Twitterで「攝津正に対する勝利宣言」を一方的に公表している。それによると、外山は僅か3 tweetsで私を粉砕したのだという。私は、自分が敗北者、負け犬であることを認める。だが、外山は何に勝利したのか?
眠れぬ夜に、そんなことを考えていた。