半額親子

今日もまた、私は、七十五歳になる老母攝津照子と二人仲良くお手々繋いでマルエツ二和向台店に行ってきた。我々は、半額の食材を求めるのであるが、三咲のほうのリブレ京成は十九時過ぎ、マルエツは二十時過ぎに行くと半額になっていることが多いと経験則で知っている。というわけで、今日も、二十時過ぎに出掛けていった。
が、待てど暮らせど半額にならぬ。遂に二十時四十分を回った。私は母親に、憤然として何も買わずに帰ろう、と進言し、母親は、生ハムに未練があったようだけれども、私の言を容れて帰宅することになった。
私は、太り過ぎのせいか、両足の膝がじくじく痛んで堪らぬ。のみならず、四十分以上も半額になるのを待ち侘びてマルエツで立ちんぼしているのも惨めでならぬ。私は、欝である。だから二和病院の精神科に罹りたいがお金が無い、と母親に訴える。
帰宅して、中学生の頃購入した、サー・ゲオルグショルティ指揮シカゴ交響楽団ワーグナーさまよえるオランダ人」序曲を聴いている。自分にワーグナーが分かるとは思えぬが、まあ聴いている。自分はCDを五千枚持っているとはいえ、その多くは聴いていないのである。アート・テイタムバド・パウエルなど、特定のものばかり繰り返し聴いているからである。
帰宅して、母親に、欝だからしばらく下にいる、と告げた。マルエツでおかずをゲットできなかったので、今日の晩飯は冷や飯にお茶をぶっかけただけのご飯である。が、先程、冷やし中華を食しているので、もうそれで良いのである。腹部の脂肪が異常に膨らんでいる。放射能にやられずとも、生活習慣病で死ぬな、と思う。それで良いのだが。