演歌ジャズピアニスト攝津正
わたしはnutty queer free jazz pianistであるとともに演歌ジャズピアニストでもあるのだが。
演歌が、もともと自由民権運動の弁士が、自己の政治的主張の大衆化のために歌にしたものだということは何度か述べたが、現在ではその起源はすっかり忘却されている。現在、演歌と呼ばれるものに「演」歌と言うだけの何かがあるとすれば、それは演技、「演じる」歌ということだろう。うちの母親が、芸音音楽アカデミーで歌を教えたりしているのだが、生徒さんにいつも言ってるのは「歌はお芝居」ということ。例えば不倫など絶対しない貞淑なご婦人方も、恋々とした不倫の歌を歌うことはあり得るわけで。また、男が女の歌を、女が男の歌を歌うこともあるわけで。そこに演技性、パフォーマンス性が入り込む。
純粋な演歌とはいえず、歌謡曲と言うべきだろうけれど、近年では、坂本冬実/ビリー・バンバンの「また君に恋してる」、秋元順子の「愛のままで…」などは良い歌だと思った。
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