iJazzピアノジャズスタンダード100 Vol.1, Vol.8

注目されているジャズピアニスト、松本茜ダウンロード販売専門のコンテンツ、iJazzピアノジャズスタンダード100 Vol.1とVol.8をiTuneでダウンロードして購入した。iTuneでダウンロード購入するのは初めての経験だ。ちょっと身体が震えた。
聴いてみた。で、まず連想したのは(大袈裟かもしれないが)アート・テイタムのソロ・マスターピーシズ。次いで、先日亡くなったハンク・ジョーンズのグレート・ジャズ・トリオのスタンダード集。
松本茜のスタンダード演奏はピアノソロで、ハンク・ジョーンズはトリオ演奏という違いはあるが、ざっくり言ってしまえば可もなく不可もなくというか、快適に聴けるけれども、冒険や驚きなどの要素には乏しい、といったところだろうか。
二十歳そこそこで、ここまで落ち着いて演奏を展開できるのは凄いと思ったし、自分自身の非力を反省すると、やはり松本茜は凄いのだと思うのだが、彼女の『フィニアスに恋して』『プレイング・ニューヨーク』の勢いというか熱気も余り感じられない。多分、残り80曲全部ダウンロード購入して聴いても、この印象は変わらないと思う。
商業的にはこの試みはいいと思う。月に10曲ずつ10ヶ月で、CDを10枚出したのと同じ計算になる! ただ、音楽的にはもっと工夫の余地があるかも、と思った。