蛙の子は蛙

もう数十年前の話なので、現在はどうだか知らない。蓮實重彦が或る対談で、フランスというのは階層(階級)流動性の著しく低い社会で、例えばタクシーの運転手の子供はタクシーの運転手になるしかない。そういうのが嫌で、別のものになろうとした人は、数年後大抵自殺している。
というのを覚えているのだが、今の日本はどうなのだろうか。私は、カラオケ教室の歌の先生の息子なんだが、ジャズピアニストになろうなんてのは大き過ぎる野心で、やはり蛙の子は蛙、カラオケの先生になるしかないのだろうか。