本番は成功!

本番は成功した。だが、一ヶ月以上の間、毎日毎日、来る日も来る日も何時間も練習に明け暮れていたのだから、成功は当然とも言える。二和公民館講堂での公演では、二の糸が切れ、バチが折れたが、ものともせず、妥当に対処して事なきを得た。三咲の「大将」での公演も長時間に渉ったが好評であった。
2ちゃんねらーも、やっぱり攝津は三味線だな、と感想を漏らしているが、やはり私は三味線なんだろうか。ジャズピアノと文筆(哲学・文学)がいいんですが。
帰宅後、予約本が来ているというので、船橋市北図書館で5冊、借りてきた。吉本隆明の『擬制の終焉』『最後の親鸞』を読むが、まるで水と油のようにみえるこれら論考が、実は相似形だということ、知識人と大衆という同一の主題を巡っているということに嫌でも気付かざるを得ない。柄谷行人は、本質的な思想家は一つの課題しか持たない、というハイデガーの言葉をよく引用するが、それは吉本隆明の場合も同じなのかもしれない。左翼政治を語っても、浄土真宗を語っても、知識人-大衆関係の考察になってしまうというところに、吉本言うところの「悲劇」の構造がありそうである。そういえば私は、最初に読んだ吉本の本は『悲劇の解読』と『空虚としての主題』であった。それを思い出した。