日刊攝津正創刊号

労働の後のだるさを体が、筋肉が覚えている。欝から躁になったとはしゃいでいても、肉体は、神経は記憶している。労働の後の疲弊を。頭がぼんやりし、意識が混濁する。明澄にものを考えられぬ。それも労働の後遺症だ。肉体労働を続ける限り、これが毎日続くのだ。攝津正、堪えられるか? 今お前は獅子でも幼子でもない、騾馬だ。担わねばならぬ。堪えねばならぬ! 騾馬の生を生きねばならぬ。それは賃労働に繋縛された生だ。より自由な生もあるのだとしても、今はただひたすら堪えねばならぬ、服従せねばならぬ! それがお前の宿命だ。労働の後の筋肉痛や頭痛は、ヒステリー性の、神経性の痛みよりましだろう? 精神的(神経的)苦痛よりも肉体的苦痛のほうがまだ堪え易いのではあるまいか? 足の痛みも、腕の痛みも、頭の痛みも…痛み=実存している。