日記コメントから
アフリカ音楽打楽器が主ですが、和声や旋律は単純です。和声・旋律・リズムというヨーロッパ的分類そのものを考え直すべきかも。だけど7時間くらい続いたんですが、ほとんど(一部除いて)ワンコード?ないしそれに近いあれで通すというのはそれはそれで凄い。肉体的には疲れますが。複雑な和声を用い、譜面なしには考えられない妹尾美里さんや橋本一子さんのジャズと比べてみました。アフリカ音楽はよくも悪くも素朴ですよね。雑聴ですから聴きに行きましたが、ジャンル違いのものと向き合う緊張感があった。
誰が言っていたか忘れたけど、アフリカ音楽は「黒く」ないという話があって。ファンキー等「黒い」感じの音楽というのはアフロ・アメリカン特有のものなのだと。確かにダラー・ブラントの『アフリカン・ピアノ』や渡辺貞夫がアフリカから多大な影響を受けて作った『Sadao Watanabe』は「黒い」感じはしない。ということは、黒いとかファンキーとかいうのも、社会的歴史的に構成されてきたものなのかな、と。
今月はライブ4つ参戦しました。工藤研ライブ(J-POP)、妹尾美里ライブ、橋本姉妹ライブ、アフリカ音楽ライブ。自分的に一番感動した、というかインスパイアされたのは橋本さんのライブです。タニケンは無国籍ラップと言っているけれど、一子さんの何語か分からない謎な呟きがいいです。僕は意味不明なものが好きなのです。橋本眞由己さんの歌声も素晴らしかった。大袈裟にいえば、UAよりも素晴らしかった、というのは僕の中で最上級の言葉です。というのは僕は、日本の歌でUAより素晴らしいものはない、と思っているからです。橋本眞由己さんの歌は、技術もあり、透明感というか無垢な感じもあり、囁くようなかすれた声もあり、非常に良かったです。