能力が無い

と親はバンドの人達のことを誹謗するのだが、僕の感じでは「能力が無い」のは他ならぬリーダーである僕自身のピアノである。今バンドを終えてそう思った。強い抑鬱希死念慮を覚えた。いつもの曲を過ぎると、指が動かない。薄っぺらでしょうもないサウンドである。そもそも僕にそんな音楽的才能なり能力が有ればとうに世に出ている筈である。ところが世に出る機会、機縁すら掴めずにいるということが僕が能力が無いということの何よりの証明になる。音楽故に生きようと思い、音楽故に死のうと思う、不安定な心の裡である。